metaphysical music room ≒ 形而上フロアLevel γ

どんな矮小化した空間にも属性があるって想像できるかな？　そして時に立ち直れないほどの観念の地獄もね。

君はあの部屋の状況を覚えているか…　
まさか、あれだけの理論武装が効かないなんて…
音楽教師の戯言で　五十年分のマジックポイントを消費させられたみたいだ。ああ…

本当に何も信じられなくなりそう…


勇敢なるマエストロは、

持ち前のクラシカルな芸術性を保持するのために

命がけのボキャブラリーと感受性でセッションに臨んだ

奴に対して、

手持ちのカードが

不利なのは判っていたのに、随分と無茶な真似をしたものだ
最後にはその感受性が仇になり、

精神攻撃の煽りをすべてクリーンヒットさせられて

オーケストラピットに沈んだのさ。
この部屋の属性では時間稼ぎに
有効なのオブリガードや

一撃必殺のカデンツァも封印せざるを得なかったんだ。

このままでは本当に

危ない。いわゆる「傾向と対策」を何一つ確立出来ぬまま、
スコアは殺人的な長さのメンバー
紹介を含む、コーダのリピートにさしかかった。
この部屋の属性に縛られ、
これらをもしリハ無し一発取りのレコーディングでやられたら、どんな破滅が待っていたことだろう。

いままでは夢なの？ 

ピットに沈んだままにマエストロはそのまま微動だにしなかったが

、この段階からいかなる発想で正気と
勝機を見出したのか…起死回生の手段として、フラフラになりながらも、

膨大な種類の言語と、メタフィジカルなデータに精通したスペシャルチューンのアンドロイドを
ピットの中から起動させたんだ


厳粛に

受け止めまして…



メトロノームのこんなカウントが始まると同時に、シーケンサーによる正確無比な十六分音符の洪水と
美少女系合成音声による冷徹で完璧にソフィススケートされたカンタービレが、

その属性を意のままに操り、空間を制圧した。

あらゆる観念を次々と転調させ、圧倒的なスケールの非人間的な表現で
メタフィジカルムジーク＆カンタービレとでもいうべきか…
とにかく彼女は次々に

超越してみせた。   





そして奴は、形勢逆転の致命傷を負いながらも、

このクオリティには割りと、
まんざらでもなさそう。









さらに、パフォーマンスを終えた彼女は、

最後にこう発音したんだ




” It’s Safe!” 　and　 music start!

metaphysical music room

お家は何処なの？ 時計は何時なの？
傘は傘立てに… 明日は物入れに…
現実がお見えで その記述はi have been
厳粛に受け止めまして… ５時限をsee through



リクエストついでに無意識なセカンドバイオリン
オーケストラピット風にチューンナップしたアンドロイド
全て仕組まれたテーブルで瓦礫と向き合うスタッフミーティング



今までは夢なの？ 上と下が無いの？
先生はいないよ 雨量計があるよ
連日のda capoで その際にはtell me why
三番括弧が途切れがちで その果てにsay i love you



落書きと惨劇を運命付けられたレコーディング
透明なマエストロが叫び出すキューポイント
疑念が飛び交うミュージックルームで コーダへと向かうlast symphony



現時点が止まらずに その意識はI have been
コンセプトは変わりまして… 形だけのplay with you



端的な認識を浮かび上がらせる様なパッセージ
情報と立方体に満ち溢れたアンソロジー
正気を失う音楽会に招待され続けるpure boy



リクエストついでに無意識なセカンドバイオリン
オーケストラピット風にチューンナップしたアンドロイド
全て仕組まれたテーブルで瓦礫と向き合うスタッフミーティング